無料で使えるバージョンとそのライセンスについて
無料で使えるバージョン
無料で使えるQtのバージョンを紹介する。
- Qt/X11 Free
- フリーのオープンソースソフトウェア
の開発にのみ利用できるQtのUnix/X11 バージョン。
- Qt/Embedded Free
- フリーソフトウェアの開発にのみ利用できる
Qtの組み込みバージョン。
フレームバッファをサポートしているLinuxプラットフォームである。
- Qt/Mac Free
- Mac OSで利用可能なバージョンである。
- Qt Evaluation Version
- 30日間、自由に使える評価バージョン。
(営利目的ならば、30日間のサポートが付く)
非商用のアプリケーションのみ作成可能。
Windowsプラットフォームでの開発が可能。
- Qt Educational Program
- 教員のみ利用可能。windowsアプリケーション開発のための教育用。
- Qt Non-Commercial Edition for Microsoft Windows
- 2001年3月にリリースされ、Qt2.3に基づいて作られている。
非商用の場合のみ使用可能。
コンパイラはMicrosoft Visual C++ 6.0にのみ対応している。
現在、このバージョンのダウンロードページにたどり着くには、
検索するしかないようなので、上にリンクを辿ってほしい。
(FAQがリンク切れであったりする)
いずれもダウンロードはTrolltechからできる。
cygwinで使えるQt
UNIXのエミュレータであるCygwinで動作するQtを紹介する。
KDE on Cygwinで
Cygwinで動作するQtが開発されている。
- QT 3
- CygwinのX window systemを使ったQt。
- QT 3/Win32
- windowsのAPIを使ったQt。開発中(2004年7月5日現在)。
ダウンロードはKDE on Cygwinからできる。
なぜ、Qt/windows Freeがないのか
Trolltechは、フリーソフト/オープンソースソフトの開発への
寄与をプラットフォーム戦略の一部とし、
フリーのプラットフォーム上での開発を支援している。
よって、フリーでないOSであるWindowsでのFree Editionはリリースしないのである。
Qt Freeのライセンス
Qt Freeのライセンスは、Trolltechが定めた
Q Public Lisence(QPL)
とGNUの
GNU General Public License(GPL)に
基づいている。
それぞれの大意は以下の通りである。
QPL
Qtを用いた開発で、規約違反が起こらないようにするための
ライセンスである。
詳しくはQPLを見てほしい。
- ライセンスに同意すれば、ソフトウェアの開発、配布を行って良い。
また、ソフトウェアを配布した時点で、ライセンスに同意したと見なされる。
- ライセンス文章を添付し、ソースコードを誰もが得られる状態にしなければならない。
- 開発者はいっさい責任を負わない。
- ソフトウェア及びライセンスには、いかなる保証もない。
GPL
GNUとはUNIX互換ソフトウェア群の開発プロジェクトの総称である。
フリーソフトウェアの理念に従った修正・再配布自由なUNIX互換システムの構築を
目的としている。GPLは、「あらゆるソフトウェアは自由に利用できるべき」という
理念のライセンスとして知られている。
詳しくは、GPLのライセンスを見てほしい。
- 商用利用可能。
- 再配布可能。
- オープンソースである。
- 複製/配布/修正を行う際には使用許諾に従う必要がある。
- プログラムの派生物にも同じ使用許諾を適用する。
- プログラムの保証は一切ない。
- 一度GPLが適用されたソフトウェアはGPLであり続ける.