パッケージ管理プログラムを用いたインストール方法を示す。
APTとは
Advanced Packaging Toolの略語で、Debian のパッケージ管理ユーティリティである。
ネットワークを通じて(もしくはローカル)、必要なソフトウェアを探し、容易にインストールできる。
ここでは、最も単純、容易という理由から、APTを用いたQtのインストール方を紹介する。
APT自体のインストールは、使用しているディストリビューションのパッケージを
ダウンロードし、インストールするだけなので、ここでは解説しない。
(新しいディストリビューションならばあらかじめインストールされているだろう)
rootでログインして、aptの設定ファイルである/etc/apt/sources.listを
エディタで開き修正する。
このファイルの中に、ミラーサイトが複数記述されている。
この中から、APTがアクセスする回線速度の優れるサーバに設定する。
下の例のように、回線速度が優れるであろうサーバの
コメントアウト(#)を消去すればよい。
ここでは、Vine Linuxの例を示したが、Debianの場合はパッケージがrpmではなくdeb
である。
# (kddlabs mirror) rpm ftp://ftp.kddlabs.co.jp/pub/Linux/distributions/(中略)... rpm-src ftp://ftp.kddlabs.co.jp/pub/Linux/distributions/(中略)...
以上でAPTの準備は完了である。
次に、APTがアクセスするサーバに更新できるパッケージがあるかチェックし、 更新するパッケージとインストール済パッケージの間で、問題が起きないか確認する ために、ルートでログインし、以下のようにコマンドする。
# apt-get update # apt-get check
エラーが出なければ、ディストリビューションを最新にするために
# apt-get dist-upgrade
と、コマンドする。
KDEはK Desktop Environmentの頭文字で
GNOMEなどと同じデスクトップ環境である。
Qtを動かすにはKDEのライブラリが必要である。
APTを用いてインストールする例を示す。
すでにKDEがインストールされている場合は、読み飛ばして構わない。
KDEが見つからなかった場合、次のようにKDEをインストールしする必要がある。
# apt-get install task-kde
Qtの開発環境には、様々なライブラリや環境が必要になってくる。
以下の方法でエラーが出た場合、エラーログを参照して足りないものをAPTで
インストールすればよいであろう。
Vine Linuxの場合、Qtの開発環境の他に、X Window Systemの開発環境が必要になるので 以下のようにコマンドした。
# apt-get install qt-devel # apt-get install xOrg-devel
本チュートリアルやQtのマニュアル(/usr/local/qt/doc/html/)のチュートリアルを参照し、 Qtが動作することを確認できたら、Qtのインストールは完了である。
YUMとは
the Yellow dog Updater, Modifiedの略語で、Fedoraに標準で含まれる
パッケージ管理ユーティリティである。
もともとPower PC向けLinuxのために開発されており、
Yellow Dog Linux に組み込まれているのでこの名前がついている。
ネットワークを通じて(もしくはローカル)、必要なソフトウェアを探し、容易にインストールできる。